襖の張替え　襖紙の種類①

今回は襖紙についての説明です。

襖紙には和紙と織物があり、織物の方が和紙に比べて丈夫です。

和紙の種類には、新鳥の子・上新鳥の子・鳥の子があります。

織物の種類には、普及織物・中級織物・上級織物があります。

 

和紙の各種の説明になります。

●新鳥の子

　襖紙の中では最も廉価なもので、製紙から模様付けまで一貫して機械生産されています。
　紙は主として特殊な抄紙機で漉いた再生紙を用い、印刷機による模様付けの後、エンボス加工が施されます。
　模様（絵柄）は一般的に使いやすいものが多く、量産性と施工性の良さから公団住宅、民間賃貸をはじめ広く流通しています。
　下地の透き止めにも使用されるため、紙の裏が茶色のものが多く「茶裏」とも呼ばれています。

●上新鳥の子

　鳥の子の普及品で、紙はすべて機械漉きのため比較的低価格で均質。
　そのため、一般住宅や集合住宅などによく用いられ、名称を「上新」とも呼ばれています。
　特徴としては、鳥の子の肌合いを生かした無地、機械による漉き模様、後加工による模様付けなど和紙の中では種類が最も豊富です。

●鳥の子

　抄紙機を用いて漉きます。
　靱皮繊維の楮や三椏を使ったものからパルプを使用したものまで、様々な品質が存在します。
　上質なものは、手漉きの風合いをつくりだすため非常にゆっくりと漉くことで、繊維の絡みや紙の肌合いが手漉きに近いものができ、その紙質や繊維の　　　均質さから用途によっては手漉きより好まれることもあります。
　また漉き染めした鳥の子は色数も豊富で、一般に流通している高級鳥の子代表として現代の住空間はもとより、商業空間にも広く使用されています。

 

襖の張替え時の紙選びのご参考になさってください。

次回は織物の各種の説明をします。